所在地 伏見区 |
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選定番号 第9-025号 |
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推薦理由(抜粋) 昭和の初めに建てられた木造3階建ての旅館。南面に大きな窓を設けており,観月の名所として名高い宇治川を眺めることができる。 認定番号
第143号 認定理由 中書島で舟運業「南鶴」を営んでいた南(つる)吉(きち)が,京阪宇治線開通に伴い昭和8年(1933)に建物を建築し,旅館を開業したことに始まる。宇治川の屋形舟(十石舟)に乗ることが,宿泊の主たる目的とされたという。昭和40年(1965)の宇治川の改修(堤防建設)に伴い,鉄筋コンクリート造の人工地盤(地階部分)の上に曳家している。木造3階建,桟瓦葺の建物で,西側に玄関を設ける。各階とも中央に廊下を通し,南側(川側)に客室,北側にトイレやサービスヤードを配する。1階はロビー,厨房,標準的な客室とする。2階は20畳,28畳2室などの広間や大きな客室を設ける。3階には,3室続きの大広間を配し,開放すると112畳敷の大空間となる。格天井とし,西面には,琵琶(びわ)床(どこ),大床(とこ),違い棚を設け,床(とこ)柱にはケヤキの奇木を用いている。こうした大空間をつくるため,小屋組にはキングポストトラスを採用している。川沿いの眺望を臨みながら大広間での宴会を楽しむ往時の娯楽空間は今も活用されている。昭和初期における木造3階建の旅館建築として重要である。 国登録有形文化財(建造物) |
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