所在地 左京区 |
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選定番号 第10−045号 |
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推薦理由(抜粋) アメリカ・メリノール宣教会の支援により昭和13年(1938)に創設された教会。伝道館と尖塔状の鐘楼がひときわ目立つ聖堂は昭和23年(1948)に建築。円柱が2本建つエントランスや,左右対称なファサード,ドイツ壁の外壁や飾り窓などは,宣教師建築家ウィリアム・ニーリーによって手掛けられたもの。 認定番号
第223号 認定理由 昭和13年(1938)、高野橋の西詰にほど近い現在地にアメリカのメリノール宣教会によって創設された教会である。同15年(1940)には当時の司祭・バーン神父によって、木造2階建の聖堂兼司祭館(現司祭館)が建設された。昭和23年(1948)に、新たに聖堂が建てられた。この建物は、教会書簡等からウィリアム・ニーリー神父の設計によるものと確認される。ニーリー神父は、戦後来日し、西陣聖ヨゼフ教会など、京都市内や近県のカトリック聖堂を手掛けている。 聖堂は、木造の建物である。スペイン瓦で屋根を葺き、外壁をスタッコ仕上げとするなど、スパニッシュの意匠を用いている。東西方向に配置されたバシリカ型の平面で、西側に内陣を設ける。内陣横に鐘塔を備え、全体としてロマネスク風の外観となっている。入口部分は、人造石研出し仕上げによるドリス式のオーダーで飾る。内部は木造のキングポストトラスが天井にあらわされた一つの大きな空間に、会衆席と内陣(祭壇)が配され。内陣奥には祭器具の保管や典礼準備のための香部屋が配される。入口部分上部には楽廊(楽奏席)として2階部分が設けられているが、現在は畳を敷き母子礼拝室に用途を替えている。トラスの部材は細く、それを補うための補強部分や、頬杖部分に装飾が施され、意匠のアクセントになっている。司祭館は腰タイルを貼り、外壁をスタッコ仕上げとするスパニッシュ風の建物で、当初は1階部分を礼拝空間としていたが、現在は全体が司祭の住宅空間となっている。伝道館は集会所として用いられている平屋建ての建物である。 カトリック高野聖堂は、昭和戦前期建築の聖堂兼司祭館、戦後間もない時期に建てられた聖堂や伝道館が一体として残る。聖堂の内外観は簡素ながら意匠的に工夫を凝らした素朴な美しさを見せる。戦後のカトリック布教再開時の状況を伝える教会建築として貴重であるとともに、周辺の歴史的な景観要素ともなっている。 ホームページリンク: カトリック高野教会のホームページはこちら(外部リンク) |
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