所在地 左京区 |
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選定番号 第11−027号 |
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推薦理由(抜粋) 呉服業を営んでいた下村忠兵衛の別邸として,大正8年(1919)に竣工した。庭園は,7代目小川治兵衛によって手掛けられたもの。武田五一が設計した和館や表門が残る。 認定番号
第189号 認定理由 白河院は,呉服業を営んでいた下村忠兵衛の別邸として,大正8年(1919)に竣工した。造営当初は,東山を背景とする庭園に面して,西側に2階建ての和館と洋館が建っていた。 庭園は7代目・小川治兵衛(植治)が手掛けたもので,南北に琵琶湖疏水から水を引いた細長い園池を配する。園池の東半周を囲む築山上に群植されたアカマツやイロハモミジ越しに,東山を望む大らかな敷地構成をとる。建物との間には明るい雰囲気の芝生広場が広がる。東山の眺望を活かした,植治の円熟期の技が随所に現れた庭園である。昭和33年(1958)に洋館は取り壊されたが,武田五一の設計,山田工務店の施工による木造2階建ての和館,表門が現存する。和館は,1,2階とも座敷と次の間からなる構成をとる。1階座敷は15畳間で琵琶床を納めた間口2間の大床を備える。床柱にはキリ材を用い,醍醐棚風の意匠を用いた床脇を設ける。2階の10畳半の座敷には残月亭をアレンジした床を備える。また,表門は寄棟造の瓦屋根の腰部分を檜皮葺とし,表裏に緩やかに唐破風状の曲線を付ける独特の意匠を有する。床廻りの細部とともに,武田による創作的な意匠を見出すことができる。 白河院は,琵琶湖疏水を利用した植治作庭の庭園と,武田五一が設計した建築を有する,大正期の良質な別邸の遺構として極めて高く評価される。同界わいの別邸群において公開されている数少ない遺産としても重要である。 京都市指定名勝 ホームページリンク: 白河院のホームページはこちら(外部リンク) |
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