所在地 下京区 |
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選定番号 第7-018号 |
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推薦理由(抜粋) 昭和13年(1938)に工場兼事務所として建てられたもの。道路に沿って長い塀が建ち,新町通の景観に寄与している。天井の高い大空間は,風呂敷工場であったことをしのばせる。寄宿舎棟も残されている。 認定番号
第178号 認定理由 林英の創業者・林英夫は,昭和4年(1929)頃,下京の地で和装小物である半衿(はんえり)の製造業を始めた。昭和13年(1938)には新町通に面した現在地に移転し,社屋兼工場棟,従業員宿舎,創業者居宅が建築された。戦時中の企業合同により印刷業など多方面へ事業を拡げ,昭和30年代には,主に風呂敷製造を取り扱ったという。 社屋兼工場棟は,桁行14間,梁行10間の大規模な木造2階建の建物で,小屋組には洋式トラスが用いられている。通りからの外観は,1階はタイル貼の腰部分の上部に丸格子を嵌め,出格子風に見える突出を設ける。2階にも同様に丸格子を嵌め,昭和初期にしばしば見られる町家風外観とする。一方,外壁や軒裏を板張りにするなど洋風の意匠も取り入れている。内部は,南側部分を吹抜けの空間とし,2階の三方にはギャラリーを巡らしている。この吹抜けの空間では布地の裁断や荷造りを行ったという。北側部分の1階は機械織等の作業場として用いられ,当時の織機や印刷用機器などが現在も残る。2階は商品の陳列に使用された。工場棟の西側には2階建の旧従業員宿舎が建っている。1階は食堂,風呂,便所などを配し,2階は居室としていた。また,南側には同時期に建築された木造2階建の創業者居宅が残る。 林英には,社屋兼工場棟,従業員宿舎,創業者居宅が一式で残る。通りからは町家風に見えるようデザインされる点が興味深い。京都の伝統産業の大規模な製造空間を伝える建物として重要である。 |
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