所在地 下京区 |
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選定番号 第7−022号 |
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推薦理由(抜粋) 上棟記念の小川文斎による菓子器が残り,大正14年(1925)7月の建築と分かる。床,琵琶床,違い棚を備えた座敷の奥には土蔵を背景とした庭が配される。2階には東洋風を加味した洋室や,竹を用いた造作の数寄屋風の部屋もつくられている。大塀造町家の形式を踏襲しつつ,洋風や数寄屋の意匠を取り入れた建物。 認定番号
第179号 認定理由 石田家は,下京区に位置する。石田家には,上棟を記念した小川文斎による菓子器が残る。その銘から,大工・吉川米次郎の施工により,大正14年(1925)7月に上棟式が挙行されたことが分かる。当時,石田家は借地・借家の経営を行っていたとされる。 建物は南北の通りに出格子窓を備えた板塀を建て,南寄りに門を構える。門を潜ると供待と,織部の釣瓶を下げた井戸が設けられている。表側よりオモテゲンカン(表玄関)とツギゲンカン(次玄関)を並べ,来客により動線を分けていたという。南側の内玄関の奥は当初はハシリ土間で,2列に居室が配される。上手列は,手前に仏間,奥に10畳の座敷を設ける。座敷は床,琵琶床,違い棚を備えた質の高い造作である。ブツマの表側には織部灯籠を置いた表庭,ザシキの奥には土蔵を背後にして雪見灯籠等を配した奥庭がつくられている。2階には洋室,10畳和室,書斎などが配される。洋室は折上格天井で,床はコルク貼とする。格子をアレンジした板戸やガラス窓が嵌められ,和洋に加え東洋風な味わいも感じさせる独特の意匠である。書斎はタケノマ(竹の間)と呼ばれ,網代天井の押え桟や引手に竹が用いられている。 石田家は,大塀造町家の形式を踏襲しつつ洋風や数寄屋の意匠を取り入れ,建物,庭園ともに質が高い。普請に高い関心を有していた近代の富裕層の町家型の住宅を今に伝える重要な建物である。 歴史的風致形成建造物 |
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